10月になりましたね。なんだか9月は私的に、いろんなことを試されているような月でした。月が変わって、流れも変わって、少しほっとして、久々のブログ更新です。

 

さて、前回の記事からのことを振り返り!

先ずは杁ノ洞のこと。悲しいことに、先日の台風で倒木してしまいました。

 

なんというか、奇跡的に、お味噌のお家ギリギリに!

木が折れてしまったことはとても悲しいけれど、お味噌のお家に直撃しなくて本当に良かった。しかし、屋根の端に木枝がひっかかったようで、小屋が傾いてしまっていて。

先ずは木をどかそうと、押したり引いたりしても、私ひとりの力ではびくともせず。
このことを、お味噌のお家計画を一緒にしてくださっているきみどんとたぁこさんにどう話そうと、その場で2-3時間ほどぼーぜん。

今回の台風、街中の木たちもたくさん倒木してしまったのですね。山であれば、木がお互いに守りあって風を分散させているけれど、街だと、特にビルの横などはとても強い巻き風になって木が折れてしまうのだと教えていただきました。

杁ノ洞でも、倒れたり枝が折れたりしたところは、守り合う木が無く風が直撃するところ。

街中で、たくさん倒れたり吹き飛ばされたりした木々。なのに台風後日、道路を通ったりするときに、そういう場面ってあまり見かけなくないですか?

たとえばこの画像の木、細く見えるし簡単にどけれそうに見えるかもしれませんが、幹が長くて先の方には葉枝もたくさんあり、こんなに細く見える木でも、素人の私ではどう頑張ってもびくともしなかったです。細かく刻んでどかすにしても大変。

台風の翌早朝、地元土建屋さんや造園屋さん方が、みなさんが起きる前に、各所危険が無いか対応なさっているのだそうです。そして、地元災害時は無償での対応。

台風後でも、街中の道を安全に通れるのは、大変な作業を知られざる間に行ってくださっている方々がいるからこそ。

私は今回、倒れた木を動かすことの大変さを改めて実感しました。そして、台風後の整備対応を行っている方々の存在を改めて知り、心から尊敬の念を抱きました。

凄いことです、本当に。

貢献心って、本当に、日常には見えにくいものなのですね。自分の圃場の対応だけで精一杯だった自分が恥ずかしくなりました。

さて、話を戻しますね。9月24日、お味噌のお家づくり3回目!

作業が出来るように、きみどんとマシャラさんが倒れた木枝をよけてくださり。

傾いてしまった部分や外れてしまった屋根を補修。

私はこの日、みんなに会うまで、小屋が傾いてしまったことをみんなが知ったら悲しむだろうなぁどうしようどうしようって、そればっかり考えていて。けれど、私にはその傾きを直す技術も無く、情けないことに悩むばかりで。

どきどきしながら杁ノ洞へ会いにいったら、いつもと変わらない優しい笑顔と元気さで「なんとかするでいいよ!」と。

もぉぉぉ、またも感涙。ほっとして、力みが抜けて。

ひとりじゃ何も出来ず悩むばかり。 なのに頼るのが苦手。そんなあまのじゃくな私を、きみどんとたぁこさんはいつも穏やかに見守りながら自然体で受け入れてくださる、私にとって唯一無二の大切な友人。

素直に頼らせてもらえることが、こんなにも心穏やかになることだったなんて。私はこういう気持ち、きみどんとたぁこさんに出会うまで知らなかったよー!

この日の杁ノ洞は、みんなが来てくれたことを喜んでいるかのようなお天気。

笑顔の素敵なマシャラさん♪

今回はたぁこさんも♪

そしてとうとうお味噌のお家にドアが!!

小屋を建てるのは初めて、建てれるかどうか分かんないけどやっちゃうか!って、お味噌のお家計画をひとりで始めてくださったきみどん。

2回目からはマシャラさんも加わってくださり、

とうとう、ドアが!!すごいよきみどん!!!本当に建っちゃった!!!

ドアの微調整をして、鍵を設置。

そして、きみどんがつくってきてくださった竹灯り!

きみどんとマシャラさんによる、お味噌のお家、おめかしタイムがスタート♪

竹灯りがついて、ドアノブが桜の木になって。

綺麗な音の鈴も!

小屋の支えも、台風で倒れてしまった桜の木枝を活用くださって。

こういうことにとても感動するんです。倒れてしまったけれど、活かす形があるんだなって。きみどんってほんとに、あるものを活かす天才。

そして今回、たぁこさん大活躍!!!

なんと、笹の根がギッシリでスコップさすのも困難なところを根気よく削って、階段を!!

これね、ほんと大変なんです!たぁこさんすごい!華奢な身体のどこにそんな力がー!

崩れないように、倒れた桜の木枝を使って土どめを。

私もお手伝い!しかし、大変な作業も、みんなでするととっても楽しくて♪

杭の打ち込み、私がやってもぜーんぜん入っていかなかったのに、きみどんとマシャラさんのパワーはやっぱ凄い!

見てー!!階段が出来たよーっ♪

これにて、この日のみんなでの時間は終了!!

たぁこさんが梨をむいてくださって。美味しかったなぁ♪

たぁこさん、お手紙受け取りました。いつも心あたたまる嬉しいお手紙をありがとう!

なかなかお返事が書けず、いつも申し訳なく思っています。ちょっとだけ、ここへお返事を。

みんなでお弁当を食べている時、楽しかったなぁ。なんだかとっても安心しました。私にとって、あの時のような時間が、癒しであり心と身体の休息です。一緒に過ごせたあの時間、あの場所を、私もとても愛しく感じます。私の方こそ、友人として、これからも末永くお付き合いいただけたら、というか、お付き合いいただけないと私の癒しが無くなっちゃって困るー!(笑)

また杁ノ洞で一緒にお弁当を食べられる日を、とっても楽しみにしています。

きみどん、たぁこさん、マシャラさん、いつも楽しい時間をありがとう!!

この時、杁ノ洞では彼岸花が満開。白いお花と赤いお花が圃場毎に連なって。

それぞれの色に、それぞれの蝶々。

どちらも美しいなぁ。

みんなを見送ってから、もう一回、倒れた木の運び出しにチャレンジしてみました。みんなとの時間に元気をいただいたので、やれるだけやってみようと思って。手鋸でちょっとずつ木をきって、ちょっとずつ運んで。

長い幹も、枝を落としたら運べた! しかし手鋸だと枝一本切るのも一苦労ですね。鋸の使い方、もっとコツがあるのかなぁ。

枝葉を一段下へ降ろしてまとめて、お味噌のお家周りは大分スッキリ♪

 

そう、この台風の時に、杁ノ洞で不思議に感じたことがありました。台風のあと、溝の一部分がインクで染めたように真っ黒に。
全体的にではなく、その部分だけ墨汁をこぼしたように水が黒いのです。

最初、溝に少し設置してあった炭の色かな、とも思ったのですが、その炭周りは全然黒くない。

なんでだろうって不思議すぎて、よくよく観察してたらドングリとか葉枝がたくさん落ちているところだけが黒くて。

そういえば、ダビンチのスケッチってすべてドングリインクで描かれているって何かの本で読んだなぁって思い出して。

それでふと思い出したのが、没食子インク。植物のタンニンと鉄から作られる黒褐色のインク。

この溝の黒い色は、台風で飛ばされたコナラやクヌギの葉枝とかドングリとかと、湧き水の鉄バクテリアが反応して色が出たんじゃないかなって。

色々調べてみたら、「植物タンニンは鉄塩と反応した場合、青黒色や緑黒色を呈し、沈殿物を生じる」って。おぉ!たしかに、最初は黒く染まっているだけだったのに、数日後には沈殿物が。

自然が見せてくれる変化って面白いですね。そして、昔の人たちは、こういう変化を常に観察して、生活に取り入れてきたんだなぁって改めて。

では、最後に何点か備忘録。

にんにくの種選別。たまーに出てくる一片にんにく。ひとりでやってると果てしなく続く手作業も、2人でお話ししながらすると楽しくてあっという間。

にんにくの植付け。半分植えて、半分は時期をずらして今月半ばに植えます。石川さんから差入れいただいた、お手製の紫蘇ジュースと梅干し!とっても美味しかった。木陰でいただいた桃も♪

百千鳥さん、新施設地鎮祭。大きなくすのきに見守られている場所。

豊橋、百儂人まつり〜駅前広場で農業五感体験〜へ、鈴木さんときみちゃんとの染めチームで参加。鈴木さんのさつまいもの蔓と葉の染液や、芋はんこでの染め体験を開催。

こどもたちのアイデアやセンスっていつもとても感動します。おぉ、それをそうやって使うのね!って、私の方が勉強になる♪

さつまいもの蔓と葉からは、美しい黄色と、とっても渋い深緑な濃い灰色。心地良いお天気の元で、楽しい時間でした。

なんと会場にうなぎが!きみちゃんとテンションアップ(笑)

うなぎのあかちゃんや成魚。

たまちゃんが喜ぶかなぁって、「売ってください」の「う」まで出かかったけど、いやいや買っては意味が無いなと我慢(笑)

この絵、可愛すぎるー!!たまちゃん、またうなぎ探しに行こうね♪

いやしかし改めて、9月はなんだか、いろんなことを試されているような月でした。

日々起きる様々なことから感じること、そしてそこから選択すること、決断すること。

私たち「つむぎて」が取り組んでいる「つくる暮らし」。
楽しい日々だけれど、試行錯誤で悩みの絶えない日々でもあります。普段はそれでも勢い良く、強く、楽しく前に進めるのですが、やはり、たまには弱って立ち止まってしまうことも正直多々あります。9月はそんな自分の弱さを試されてるような月でした。

さて!10月のスタート。この日に合わせて区切りをつけたくて、いろんなことを決断しました。

その決断の結果を、良くするも悪くするも自分次第。色んなことが動き続ける毎日、やれること、やれないことの狭間で苦しかったりもするけど、悩むよりも笑って、前に進んでいきたいな。